ここまでGNOME環境においてメニューから起動できるアプリケーションの代表的 なものについて説明してきました.しかし,LinuxはUNIX互換のOSですので,当 然慣れてくるにつれてコマンド操作の比率が増えてきます.また,コマンド操作 の方が短時間で完了するような作業もたくさんあります.少しずつコマンドを覚 えていって,感覚をつかむようにしてみてください.ひとたびその手軽さや便利 さを覚えてしまうともう離れられなくなるはずです.
コマンド操作を行うためにはまず入力する画面を出さなければなりません.デス クトップ下のタスクバーにあるディスプレイにGの足形のマークのアイコンをク リックしてみてください.標準のターミナルウィンドウであるrxvt(図 19)が起動します.画面に表示されている内容について少し説明 しておきましょう.
コマンドを入力できる位置は現在のウィンドウ内のカーソルがある場所です.カー ソルの前にある文字と$の記号をコマンドプロンプトと呼びます.コマンド入力 を促す場所という意味です.デフォルトではプロンプトはログインしたユーザ名 と@(アットマーク),そしてログインしている端末のホスト名があり,その次に 現在作業しているディレクトリが表示されています.そして,$マークがありま す.この表示方法は自分で変更できますが,最初はこのまま使うことをおすすめ します.
コマンドを使いたくてもどのようなコマンドがあるのかわからない状態では使え ません.基本的なコマンドだけでも多数あるので,ここでは詳細な説明はできま せんが,まずは,
$ ls
と
$ ls -al
とを実行してみてください.lsとはLiStの略でディレクトリにあるファイルの一
覧を表示します.2番目はlsの後にスペースがあり,ハイフンに続けてalがあり
ます.このようにハイフンに続けて文字を入れることをオプションをつけると言
います.このオプションによりコマンドの使い方にいろいろな特徴を与えること
ができます.今の場合は,aとlでしたが,aは全て(All)という意味のオプション,
lは長いフォーム(Long form)のオプションです.通常,.で始まるファイルはls
コマンドによっては表示されないのですが,aオプションをつけることにより全
てのファイル名が表示されるようになります.また,lによりファイルの属性や
修正の日付など種々の情報も合わせて表示されるようになります.
他にもコマンドは多数あるのですが,それらを学習するには何らかの教科書が無 いと難しいでしょう.学内にも,
http://www.ecs.shimane-u.ac.jp/ nawate/linux/linux.html
のようなweb上の入門テキストがあるので,参考にしてください.他にも検索す
ると多数見つかるはずです.