先ほど,Linux上で文書整形を行う伝統的な手法としてLATEXがあることを紹介 しました.LATEXとは通常のテキストの中に制御文字を埋め込む形式で,エディ タを用いて文章と制御文字の両方を入力していく形式です.エディタで作業でき るので,操作が軽く快適な入力を行えます.しかし,その反面,タイプセットと いう作業を行わないと見栄えを確認できないため,初めのうちは扱いにくい印象 を受けることでしょう.
LATEXの利点は数式の美しさにあります.そのため理工系を中心に論文をLATEX で作成する必要のある人は大勢いると思います.LATEXはWindowsでもMacintosh でも利用できるため,別段Linuxにこだわる必要はないのですが,最近では「野 鳥」というEmacs上で利用するLATEX入力支援環境が充実してきたので,利用し やすいプラットフォームであることには違いありません.
センターの端末にはその野鳥があらかじめ組み込んであるのでその仕組みを実感 してみてください.Emacsで拡張子が.texであるファイルを開くと自動的に野鳥 のモードになります.モードラインと呼ばれる下の方に見える帯の部分に「やて ふ」と言う文字が出てきます.やてふとはYet Another TeXの短縮であり,昔の 日本語で「ちょうちょう」を「てふてふ」と書いたのにちなんで「やちょう」と読むこと になっています.
詳しい説明は,
www.yatex.org
にありますので,興味ある人はお試し下さい.ただし,Emacsの操作に習熟して
いないと難しいとは思います.