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プログラムを作成するには,いくつかのパターンがあります.そのもっとも素朴 な形式は,前項で紹介したような「テキストエディタ」を利用して,自分でプロ グラム(ソースともいいます)を入力して行き,あるファイル名で保存したものを 実行環境で実行するというものです.これに対して,Microsoftの提供する Visual Basic や Visual C++,また,BorlandのDelphiのように,プログラムを 作成するために専用のツール(アプリケーション)があり,その中で実行ができた り,エラー検出と修正(デバッグ)の機能があったりするものもあります.後者を 統合開発環境 (IDE, Integrated Development Environment) ということもあり ます.また,RDA (Rapid Development Application) とも呼ばれることがありま す.ここで,紹介するS@pphireは前者のようなエディタでソースを記述してUNIX のターミナル(仮想端末)でコマンドラインから実行するようなプログラミング形 式をIDEにちょっとだけ近づける支援環境です.
私の研究室のWWWページからダウンロード可能です.
http://www.mag.shimane-u.ac.jp/ruby/sapphire.html
ここから最新版をダウンロードできますが,もともとが実行するために機械語に 翻訳する必要の無い「スクリプト言語」ですので,ダウンロードしたらすぐに使 えます.ただし,現在利用可能なプラットフォームはUNIXを前提として,Ruby本 体とRuby/GTKがインストールされている必要があります.
WindowsでRubyを学習する場合には,これを開発するきっかけとなった RubyWinという霊験あらたかな統合開発環境があります.また,もっと凄い, RDE というのもあります.UNIX環境では FreeRIDEというやはり完成度の高いものがあるようですが,自分の学習のた めもあって作ってみました.
今日のRuby講座では,みなさんがこのS@pphireを使うための準備は既に出来てい ます.パネル (タスクバー) にあるアイコンをクリックす ると起動して,図1のようなウィンドウが開きます.
図1 S@pphireのメイン画面
ウィンドウの上部に図2に示すメニューバーが用意されています.左の二つの項 目,「ファイル」と「編集」は良く見られる形式のものと同じですので,お分か りになると思いますが,このS@pphireに特有のものは,「実行」「デバッグ」 「オプション」です.
図2 メニューバー
図3 ボタンバー
大変申し訳ないのですが,このS@pphireは現状でバージョンが0.1.4というまだ まだ開発が始まったばかりのツールでして,たくさんの問題や不十分な点を残し ています.特に支障となるような問題点について以下に列挙しておきますので, これらをご理解いただいた上でご使用ください.
何も入力していなかったり,変更していない状態であるにも関わらず,ファイル が更新されているので保存するか,を聞くダイアローグウィンドウが開きます. 必要に応じてボタンをクリックして先に進んでください.
保存して終了するよう操作すると,名前の付いていないファイルを保存するダイ アローグウィンドウが表示されますが,その上に終了するかどうかを聞くダイア ローグが表示されます.一度戻って保存作業を行った上で最終的な終了の操作を お願いします.
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