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先ほど,GNOMEメニューから試しにWriterを起動してみたことと思いますので, それを使ってワープロの機能を眺めてみましょう.もし,マイクロソフトワード に習熟しておられるなら,ウィンドウの構成を見ただけで大体の操作が分かるの ではないかと思います.また,このインターフェイスはWindows版の OpenOffice.orgとまったく同じになっています.先ほど,GNOME関連のキー操作 の話をしましたが,UNIX的なキーの組合せと根本的に異なっており,どちらかと 言うとWindowsに近いものが多いので,根っからのUNIX使いに取っては,ちょっ と操作に戸惑うことが多くなります.
先ほど体験したように,OpenOffice.orgの起動は結構時間がかかります.この後, 表計算やドローにも挑戦しますが,新しいファイルを開くときに,それまで作業 していたウィンドウを消さないで,少なくとも一つは残しておきましょう.アプ リケーション自体の起動を待つ必要が無いので,多少ストレス軽減になります.
ワープロ実習として,自分で何か文書を作るとなると,キーボード操作の得手不 得手に依存して作業の時間がまちまちになります.そこで,今日はあらかじめ用 意してあるサンプル文書を開いて,主として,Windowsとの互換性についての検 討をしてみましょう.サンプルとして用意してあるのは,次の2種類です.いず れも,可知豊著,「すぐに使えるOpenOffice.org1.0スタートキット」ディー・ アート 1,800円 (ISBN4-88648-665-7)に収録されているものを利用させていた だきます.パソコンスクールのチラシとOpenOffice.orgの宣伝パンフレットの2 種類があります.
上のリンク先を右クリックすると,メニューが表示されます.その中から,「リ ンク先を名前をつけて保存」を選択して下さい.図1の保存ダイアローグウィン ドウが表示されます.
図1 ファイル保存ウィンドウ
図2 テンプレートに関するエラー表示
上記のサンプルはいずれもWindows上のOpenOffiece.orgで利用するためのもので す.そのため,開くことは出来ても,文字が重なって見づらいものになっていま す.文章の適当なところにカーソルが来るようにマウスでクリックすると,上の バーのあるフォントのところに「MS P明朝」もしくは「MS Pゴシック」と なっているはずです.これらのフォントは,当然Linux上にありませんので,代 用フォントとして欧文フォントが当てられているために,このように見づらいも のとなっています.そこで,設定を変更してこれらフォントを東風フォントで代 用するようにしてみましょう.
「ツール」メニューの一番下にある「オプション」を選択します.すると,図3 のウィンドウが表示されます.
図3 オプション設定ウィンドウ
同様にして,「MS Pゴシック」を「東風ゴシック」に置換するように設定し ます.そして,「OK」をクリックすると,先ほど開いたファイルがきれいなフォ ントで表示されているのが分かることと思います.もし,文字揃えがずれていた りしたら,いったんその部分を選択して消去し,「元に戻す」作業を行うと復帰 するはずです.
文字の大きさや,色,アウトライン表示など適当に作業して操作性を確認してみ て下さい.そして,保存を行ってみましょう.「ファイル」メニューから「名前 をつけて保存」を選択すると,図4のウィンドウが表示されます.
図4 保存ウィンドウ
図5 ディレクトリに関する警告
さて,ここで注目するのは,赤い線を引いた「ファイルの種類」のところです.ここで候補を見てみ ると,Microsoft Word形式があります.もし興味があれば,フロッピーディスク をお渡ししますので,Wordの形式でフロッピーディスクに保存して,ご自宅や職場のWindowsで試してみて下さ い.どの程度の互換性があるのか,自分の目で確かめるのが一番でしょう.
Sylpheedで自分の本来のアドレス宛に添付書類としてつけて送信することも可能です.また,保存を行うディレクトリは上の方,青い線で引いたところに示されていま す.ディレクトリの移動自体はWindowsと同じ操作なので分かると思いますが, 表現はあくまでUNIX方式になっていることに注意してください.
では,最後に,Wordで作成した罫線つきの文書を表示するとどうなるか,試して みましょう.例として挙げるのは,私の研究室の学生の昨年度の卒論概要です. リンクをクリックして,ホームディレクトリに保存してから開いてみて下さい.
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