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電子メールをLinuxで使用する方法も非常にたくさんあります.根っからのUNIX ユーザであれば,ターミナルの中でmailコマンドでメールを扱ったこともあるで しょうし,Emacsという高機能な統合エディタでMHやMeW,Wonderust,Cmailなど を利用してメール環境を利用していることでしょう.しかし,Linuxの普及によ りUNIXを使い始めた人に取っては,それ以前に使用していたGUIを使ったメール環境 の方が親しみが湧くようです.Netscapeにはメールを扱うMessengerという拡張 機能がありますし,Mozillaでも同様です.それらを使うのであればUNIXであろ うとWindowsであろうと差はほとんど無いでしょう.
しかし,今日のところは,最近急速に普及しているSylpheedを使って簡単な体験 をしていただきます.SylpheedはGNOMEツールキットを用いて作成された,軽くて 操作性に優れたメールクライアントです.Vine Linuxでは標準のメールクライア ントとして用意されていますし,最近では海外での人気も高いようで各種言語へ の対応も出来ています.Windows版の開発も進んでいるので,Sylpheedが普及す ればUNIXとWindowsとで同じ様な快適な環境が得られるかも知れません.
起動は,パネルにあるアイコンをクリックして行います.初めての起動では,今後メールを保存する ディレクトリをどこにするかを聞かれます.図1のようなウィンドウが表示され ますので,そのまま「OK」をクリックしましょう.
図1 メールボックスの設定ウィンドウ
電子メールを使用するにあたっての基本的な情報を設定します.今日は,この教 室の中だけでメールをやりとりすることを前提に設定しています.UNIXにおいて は,かつてはワークステーションは全てメールサーバの機能を持っていました. Linuxもそのなごりで,デフォルトでメールの送受信を担うサーバ機能を持って いて,それを使用すればメールのやりとりも出来ます.図2に示すように項目を 設定してみましょう.
図2 アカウントの設定ウィンドウ
**の部分は自分の番号を入れて下さい.
図3 アカウントの選択ウィンドウ
図4 基本ウィンドウ
早速メールの送信実験をしてみましょう.アイコンメニューの「作成」をクリッ クして下さい.図5の新規メール用のウィンドウが表示されます.図5の例のよう に自分宛に送ることを行います.
図5 新規メール作成ウィンドウ
今送った自分宛のメールを受信してみましょう.メインウィンドウの「受信」ボ タンをクリックします.無事に届いていれば,図6のように受信箱にメールが表 示されます.
図6 受信箱にメールが届いている状態
図7 メール本文が表示された状態
自分宛のメールに返信してみましょう.アイコンメニューから「返信」をクリッ クすると,再びメール作成のウィンドウが表示されます.返信ですので,図8の ように相手の文章が引用された状態になります.
図8 返信メールの作成
図9 スレッド表示された受信メール
図10 スレッド表示された受信メールの続き
UNIXでは,昔からメーリングリストやネットニュースを活用して必要な情報を集 めたり意見交換を行ったりすることが多かったので,後から見ても議論の流れが 理解しやすいようにこのスレッド表示が重宝されています.これらの表示は,メー ルの「ヘッダ」と呼ばれる部分にあるメッセージIDやリファレンスを元に組み立 てられています.そのようなヘッダをきちんと管理しないメールクライアントを 利用してメーリングリストに投稿したりすると,親切な熟練者からスレッド表示 をこわさないようにと言う指摘がされることがあります.また,人からのメール の件名(サブジェクト)だけを変えて新しいメールのように見せかけて送信しても, スレッド表示を行うと,関連漬けが行われて返信メールとして見えてしまうので, 注意しましょう.
Sylpheed公式サイト
MeW公式サイト
CMail公式サイト
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