22. オブジェクト指向言語Ruby

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さて、長らくお待たせいたしました。いよいよLinuxで使用できるフリー環境の プログラミング言語の続きを行いましょう。ここからは、ちょっとした処理を行う プログラムを作成していきます。何らかの言語をすでに学習されている場合には、 もう、当たり前のような入門の内容を紹介しますが、しばらくお付き合いください。

初めにご紹介するのは、ちょっと意表を突いてRubyです。ご存じない方も大勢いる とは思います。そこで、なぜ、Rubyなのかを少し説明させていただきます。

世の中には星の数ほどプログラミング言語があるといわれています。その中で、実 際に大勢の人に業務として使われているものは100くらいではないかと言われてい ます。その100程度の言語の中で日本人が作成し開発しているのは、残念ながらこのRubyだけで す。

Rubyはまつもとゆきひろさんが1990年代の始め頃から作り始め、そのできの良 さからマニアの間で大いに広まり、その後、初心者にもわかりやすい構造や、単純 なスクリプトをすっきりと書くのがやりやすいため、普及しはじめました。秋葉原 の書店ではRubyに関する書籍が発売されるたびに売り上げトップを占めるほどの人 気です。また、まつもとさんはこの松江市内の会社でRubyの開発を行っています。 もともとLinuxと松江は浅からぬ関係にあるのですが、そのLinux上で開発され ているRubyも松江発ということで、皆さんぜひ覚えておいてください。今では、 Windows版の開発も進んでいますからWindowsをお使いの方でもご利用できます。

また、Rubyはインタープリタ型のスクリプト言語です。これは、エディタでソース を書くとそのまますぐ実行できることを意味しています。C言語はコンパイルやリ ンクが必要ですが、Rubyはそのような手間無しで実行できます。ちょっとしたスク リプトを書いてすぐに実行する、というのはプログラミングの学習に向いているの で、本学科では昨年から1年生の実習に取り入れています。Rubyのユーザが今後増 えていくことを期待しています。


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