本研究室で製作した,DCモータで駆動されるアクティブマスダンパー(AMD)を持つ構造系の実験装置を紹介します.DCモータはPWMドライバで駆動され,AMDの補助質量(台車)の位置はポテンショメータで測定されます.また,フロアーの加速度が加速度センサで検出されます.パソコンとDSP(エムティティ
s-BOX)をコントローラとして使用し,プログラミング言語は,DSP付属のC言語を用いました.状態フィードバック制御による構造系の制振制御実験ができます.
設計図は2次元汎用CADソフトRootPro CAD Standard(フリーソフト)で作成しました.
本実験装置は,先に紹介した台車系実験装置に構造部を追加したものです.
図1 構造系実験装置
図2 構造系実験装置(AMD部)
状態フィードバック制御による制振制御実験の動画(MPEGファイル) 加振後,飽和制御[1]に切り換えています(台車の振幅の上限を0.03mに設定).状態推定に同一次元オブザーバを利用しました.
構造系の自由振動の動画(MPEGファイル) 加振後,台車の目標位置を0m(台車の初期値)に設定しました.
[1] K. Yoshida and I. Matsumoto, ``Vibration suppression control for a
structural system using an AMD with restricted stroke", Proceedings
of the 2009 American Control Conference, pp. 1237-1243, 2009.
図面1(PDF)
図面2(PDF)
制振制御サンプルプログラム(struct_sample.c) 本プログラムは台車制御サンプルプログラム(cart_sample.c)を基に作成しました.
部品表(台車系実験装置に追加したもの)
No. | 部品名 | 会社名 | 型番 | 個数 | サイズ | 材質 | 備考 |
1 | 3軸加速度センサモジュール | カイオニクス社 | KXM52-1050 | 1 | - | - | X軸のみ使用 |
2 | プリント基板 | - | - | 1 | 1×72×47mm | - | 加速度センサ取り付け用 |
3 | スイッチング電源 | コーセル | LCA10S-5 | 1 | - | - | 5V, 10W, 加速度センサ用 |
4 | 底板 | - | - | 1 | 110×350×12mm | ラワンベニア合板 | - |
5 | 側板 | - | - | 1 | 2×30×4000mm | アルミ押出型材アルマイト処理 | 4等分 |
6 | 六角ナット | - | - | 4 | M4用 5.5×2.4mm | 鋼 | プリント基板のスペーサー |
7 | さら木ネジ | - | - | 20 | Φ2.7mm L=13mm | 〃 | 側板,プリント基板固定用 |