10. 種々の環境設定

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Linuxにおいては、UNIX系の伝統に従って各種の設定ファイルはテキストファイル として置かれています。試しに、自分のホームディレクトリをgmcでみてみると、 ドットで始まるファイルがいくつかあります。また、ドットで始まるディレクトリ もいくつかあります。それらのディレクトリの中身もやはりテキストファイルになっ ていて、自分の作業しているシェルの環境や、使用するアプリケーションの環境が 保存されています。

アプリケーションの環境設定は、そのアプリケーションの中で独自に行ったり、自 動的に保存されるものが多いので普段は気にしませんが、動作がおかしくなったり したときにはそのファイルの中身をみると原因が分かったりすることがあります。 しかし、シェルなどの環境設定は自分の好みに変更するためには自分でテキストファ イルを編集する必要があります。慣れないうちは、デフォルトで用意されている環 境を使用するのが無難でしょう。

上記以外に環境設定を行いたくなるのはデスクトップまわりが多いと思います。ウィ ンドウの色や概観、ボタンの形などをはじめ、背景画像やウィンドウの動き、ヒン トの自動起動の抑制などデスクトップまわりは非常に好みの影響が出る部分です。 GNOME環境では、それらをまとめて設定できるように、GNOMEコントロールセンター というツールが用意されています。タスクバーの工具箱のアイコンをクリックする と起動します。「テーマセレクタ」を選ぶと全体の概観を変更することができます。 また、ウィンドウマネージャのEnlightmentに固有の部分は、デスクトップで中ク リックすることにより現れるメニューの中から、もしくは、GNOMEメニューのデス クトップ設定から行うことができます。

Macintoshが始めたデスクトップという考え方は、基本的には見た目を統一するこ とにより誰もが扱いやすい環境を作ることが目的でした。Windowsもそれに従い、 見た目は統一されたイメージになっています。しかし、それに飽き足らない人たち は以前から自分好みのデスクトップに変更するユーティリティを使用して個性化し ていました。それと同じように、Linuxは「なんでもあり」の精神を大事にするの で、非常にたくさんの見た目のデータが用意されています。それらのいくつかを試 してみると、その多様性がよくわかると思います。しかし、個人的な意見としては、 デフォルトで用意されているものがもっとも落ち着いて飽きの来ないもののような 気がします。


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