電子計測
2001.6.22


  1. 本日の作業内容

    1. グラフィックアプリケーション
      1. ペイントアプリケーション
      2. Xpaint
      3. 画像の形式
    2. 本日の作業
    3. 本日の復習課題


  2. グラフィックアプリケーション

    前回に引き続きイラスト作成によるグラフィックアプリケーションの利用法を学習する。これまで、TeXによる論文やレポート作成技術について実習してきたが、ペイント系のアプリケーションを利用する機会は少ないと予想される。それでも、使用法を知っておくと便利なこともあるので、少しだけ勉強しておこう。


    1. ペイントアプリケーション

      前回も紹介したが、ペイント系のアプリケーションでは鉛筆や筆で絵を描くように作画でき、また、一見ドローのような四角や丸などの図形を入力することも出来る。(図1)

      図1 ペイント機能により作画した例

      しかし、ドローと異なるのは記録の単位がオブジェクトではなく一つ一つのドットであることで、オブジェクト単位の変形や回転などを後から行うことは出来ない。しかし、選択した領域全体を拡大縮小することは可能であり、また、その領域内に含まれる全ての情報を移動することは図2に示すように可能である。ペイント系のアプリケーションに関してはフリーのものが多種開発されているが、ここでは普及率の高いXpaintについて学習する。

      図2 ペイントソフトの編集例

    2. Xpaint

      基本的な操作は教科書にあるとおりなので、詳細はそちらを参照することとする。ここでは、補足的な事項のみを取り上げる。

      起動はターミナルからコマンドにより行う。自分でGNOMEメニューやタスクバーなどに登録しても良い。ウィンドウを新たに開くアプリケーションの起動にはコマンドの後に&を付けることを忘れずに。

      教科書のp.190では画像を描くキャンバスのサイズを指定する方法として起動時のオプションにより行うことが紹介されている。それ以外にも、起動した後からFileメニューのNew With Size...を選択するとピクセル単位でサイズを指定できる。何も指定しないNew Canvasの方を選ぶとデフォルトの640×480のサイズになる。

      ここで、ピクセルというのはpicture cellから作られた造語であり、実際には画面に表示する情報の最小単位(ドット)を意味する。パソコンなどのディスプレイは解像度とは関係なく72dpi(ドットパーインチ)で表示することになっている。昔のブラウン管の解像度から決まった値である。webなどディスプレイに表示することが前提になっている場合には画像の解像度をこれ以上細かくしても意味がない。一方、紙に印刷する場合には人間の目に自然に見えるためには1200dpiでも不足しており、現在のプリンターでは写真や絵画の情報を再現できない。ここで、作成する画像についても表示する媒体を想定した解像度を使うことを前提にキャンバスのサイズを考える必要がある。

    3. 画像の形式

      Xpaintでファイルを保存するダイアローグが表示されるウィンドウで、ファイルの保存形式が多数選択できることが分かる。表示させる環境に応じて最適なものを選択することが望ましいが、一つ注意が必要である。

      wwwは画像を表示することが出来たことが普及の最大の要因であり、ハイパーリンクの機能とあわせてマルチメディアデータを扱うことが出来たため、商業利用には欠かせないものとなった。当初は表示できる画像形式を統一しておく必要があったため、画像のデータサイズを小さくできることからGIF形式が使用され始めた。GIFはインデックスカラーと呼ばれる256色からしか色表示が出来ないため、より表現力がありデータサイズも小さくできるJPEG方式も普及してきた。しかし、ここで、GIF形式に問題が生じてきた。

      詳しくは関連ページ(googleでgif png unisysを検索語に選ぶとわらわらと出てくる)を参照した方がよいが、現在、GIFのライセンスはUNISYS社が管理しているが、そこが、ライセンス契約を結んでいないアプリケーションにより作成されたGIF画像をWWWで使用した場合に、約50万円のライセンス料を請求するという一方的な通達を行った。ライセンス契約を結んでいるアプリケーションとは例えばPhotoshopやIllustratorなどの高価格画像アプリケーションであり、フリーが売り物のLinuxはそのようなライセンス契約を結ぶわけには行かない。よって、今後自分で何か画像を作成する際にもGIF形式は選択しないのが無難である。

  3. 本日の作業

    作業1

    教科書に従って操作を練習すること。

    作業2

    自由曲線やペンのようなタッチを含む図の作成に向いているので、電磁波の伝搬や波形を必要とするようなパターンを練習してみること。

  4. 本日の復習課題

    授業の終わり頃に宿題用の課題を用意するので、指示があったらこのページを再読込して課題を見ること。


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